♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【人事交流】保護者会で必要なこと

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▼ 夏休み前一大イベント
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 保護者会から数日前から始まり、保護者の皆様と(場合によっては生徒にも参加してもらい)保護者会を進めています。今はいろんなご家庭があるため、やりづらさを感じることもありますが、どんな方に対しても丁寧に接することができるよう準備して臨みます。
 今回はその保護者会に向けての準備と、保護者会期間中、どのようなことに心がけているかについて書いていきたいと思います。


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▼ 中学は3年のみ違う
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 中学校では、授業中の態度や部活動での様子、そして人間関係について話すことが多く、日頃のメモを基に会話を組み立てていきます。丁寧な主任は話す内容を示して、クラス間での違いが出ないように工夫されています。
 ここまでは高校と大きく変わることはありませんが、中学校3年生では合計数回の面談を行うという点で大きく異なります。学期ごとの面談に加え、11月、2月にも行います。私学推薦入試や公立入試に向けて、この時期に意思確認を取る必要があるためです。当然話す内容は進路に洗練されていきますが、その分調べておかなければなりませんね。


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▼ 高校も3年のみ違う
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 中学校では進路に関して、複数回面談を行うのに対し、高校では逆に一度で終わる場合があります。高校3年生です。
 3年生の専門学校の試験は主が1学期、大学推薦入試が2学期、就職試験も2学期であるため、大学一般入試の形で受験しない生徒は、夏の保護者会一度で、面談の必要がなくなるのです。普通科進学校では一般入試を頑張らせる傾向が今でも根強くありますが、これからは多様な入試制度によって、この傾向がより強くなっていくのかなと思っています。


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▼ えっ、もらえるの?
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 中高の違いで驚かれることの中に、通知表の渡すタイミングがあります。中学校では一人一人に対して話をしながら、終業式に渡していくのが常識です。しかし、高校では保護者会のタイミングで保護者へ渡されるのが常識です。
 理由を考えたのですが、単に、終業式に通知表を渡す時間を設けていないというだけの話だと思います。私の勤務校では終業式の日も、2時間目までは授業がありますから。


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▼ 話のネタは何か
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 これまでは中高の違いを中心に話してきました。ここからは、保護者会に向けた準備の部分をお話ししていきます。
 先述の通り、懇談内容は、授業中の態度や部活動での様子、そして人間関係についてです。そこでまずは自分の授業中の取り組み方や、提出状況について特筆すべき点があるかを確認します。これは良い点にも悪い点にも言えることですが、"他の生徒よりも"という視点は、その生徒を相対的に評価できますし、何より保護者がその視点での先生の見方を知りたがります。ここを客観的に話すために、提出状態を記録した表や、授業プリントなどがあるとより明確になります。
 次に、自分の視点では話ができない生徒については、部顧問の先生や教科担当の先生に聞き取りを行います。聞き取りを行う中で、自分には見えていなかった点が出てきて、勉強になることが多々あります。


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▼ 通知表・成績一覧
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 成績関係の説明をするために、通知表を準備します。これは教務部の先生方に出していただくものです。そして成績一覧については、自作で用意したり、主任が作ってくださったりといろんな形がありますが、定期考査の順位や成績推移が分かるものを準備しておければ良いと思います。


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▼ 進路情報・行事予定等
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 分類としては相容れないものですが、今後の予定を示すという意味では同じです。大学進学の情報や奨学金案内を掲示することもあれば、今後の類型選択(普通科であれば文理選択)や学校行事予定など、今後の学校の流れを示しておくことも必要となります。


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▼ 学級の様子
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 学級の様子を伝えるため、アルバムを作成して置いておいたり、学級通信を発行したりとこの点もさまざまな工夫が見られます。
 私はこれまでの学級通信を掲示し、生徒たちに伝えていることをお示しすることにしました。例年ならば遠足の写真や黒板エッセイの写真をアルバムにしていますが、今年は余裕がありませんでした。


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▼ 家庭の様子
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 逆にこちらが分からないことについては、どんどん保護者に話してもらおうという姿勢で質問していきます。例えば、学校で優等生の生徒も、家ではだらだらしていて困るんですよと、心配の声を上げる方もいらっしゃいます。そんなときには、家では安心できる息抜きの場ですから・・・と少しフォローを入れることもあります。
 

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▼ どんな人か
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 また、保護者のタイプにも気を配ることがあります。学校に対して理解のある方は、私が普段行っていることや言葉遣いに対して、とても前向きに共感してくださるのですが、理解のない方や反発されている方にとっては、ちょっとした言葉遣いが気になり、不快な思いをされる場合があります。それは表情を見ればすぐに分かりますし、生徒が学校に対して反抗的な場合とリンクしている場合もあります。 


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▼ 終わりに
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 今回は、保護者会について扱いました。事前の準備が大切と言いながら、あまり準備できておらず、反省すべき点があることもよく分かったので、最終日である明日に向けてもう少し準備していきたいなと思います。大切なことは、こちらの意図や指導方針をきちんと伝え、保護者との連携を通して、生徒の成長を協力して見守っていきましょうという思いを共有することです。こちらにも、ご家庭にも不満が出てくることがあるかもしれませんが、それはお互いの思いを理解し合っていないことの表れですから、「モンスター」という偏った見方をしないように注意していきたいなと思います。今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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