♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【JRC】全国の中高生と語らう

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▼ JRCとは?
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 私のことを知っている方は「JRC」と聞くと、あーあれね、となりますが、そうでない人は何の略なのかは分からないと思います。JRCとは、Junior Red Cross、つまり青少年赤十字の略です。青少年赤十字は誕生してから来年100周年の節目を迎えるため、これからさまざまなPRがあると思います。
 私自身、教員2年目の年に主顧問となってから、愛知県支部との繋がりができ、全国の研修会にも推薦いただき、幅広い繋がりができました。運動部とは違い、地区大会や戦績が残るものではないため、目指すべき姿も分からないし、指導方法も分からないとよく言われます。今回は、文化部の顧問という視点ももちつつ、最後には先日行われたスタディープログラムについて報告したいと思います。


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▼ JRC=ボランティア?
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 JRC活動はどのようなものがありますか?と聞かれたら、多岐にわたる答えが返ってきます。よくあるのが、募金や献血の呼びかけ、地域でのクリーン活動、福祉施設での交流です。これらのことを聞くと、JRC部ってボランティア部だと思われる方が多くいます。JRCとは、活動内容で言えばボランティアなのですが、活動を企画したり振り返ったりするときに、赤十字の考え方に則っているという意味では少しズレているような気もします。 


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▼ JRCと高校生活をつなぐ
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 そういった中で、JRC活動の根幹となる活動がリーダーシップトレーニングセンター、略してトレセンです。JRCを含めた赤十字の歴史や思想を学び、実生活に活かしていく、宿泊を伴う研修会です。このトレセンによって、日頃の活動に対する姿勢が変わっていきます。そして、この活動の全国版がスタディーセンター、略してスタセンです。毎年3月の年度末に5泊6日で行われる研修会であり、全国から富士山の麓の山中湖近く、東山荘へ集結します。私も一度だけ指導者として参加したことがあり、人生観を変えるほどの強烈な体験をしました。
 しかし、そんな中で2つのきっかけがあって、スタセンの指導者から5年間遠ざかることになります。


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▼ 中学校・コロナ禍
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 私がスタセンの指導者として参加した次の年に、中学校への異動が決まり、JRC活動との距離を取らざるを得なくなりました。3年間終えようとしていた3月、全国一斉休校を含むコロナ禍に襲われました。高校に戻ってきても、JRC活動自体が止まっていたのです。
 今年に入り、ようやく活動が再開することと、指導者として戻ってきてほしいというお話をいただき、快諾しました。そこからトレセンの指導者として参加したものの、コロナ禍は続き、スタセンは今年度も無理だというお話でした。しかし、今年はスタディープログラムを実施するとの連絡が入りました。ここからはスタプロについてお話ししたいと思います。


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▼ ZOOMによる研修
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 スタディープログラムは、第1回を今年の3月に初めて実施されました。1日のみの研修会だったようですが、ZOOMを用いて全国の高校生たちが参加できたということでした。第2回の今回は、中学生や中学校の先生も参加し、全国から300名を超える参加者となりました。指導者としてお声がかかってから、10月、11月、12月の3日間、17:30~19:30に指導スタッフの打ち合わせがあったため、2学期の業務との兼ね合いで正直しんどいと思うこともありましたが、何とか終えることができました。
 初めはZOOMを使っての会議自体も不慣れであったため、スピーカービューとギャラリービューの切り替えや、ブレイクアウトルームの扱い、画面共有のやり方など全く分かりませんでした。でも、会議を重ねるごとに、そういった技術も習得できたし、ZOOMを使って生徒たちとリモートで何かをするという可能性も強く感じました。

 
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▼ 研修内容を少しだけ
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 1日目は、リーダー論と、赤十字の活動の根本である「人道」に関する講義がありました。リーダーにはさまざまな力が必要だと言われていますが、この講義ではドラえもんのしずかちゃんを例にこんな話がされました。しずかちゃんは、のび太くんから「遊ぼう」と誘われたとき、「素敵ね」と、まずのび太の意見を肯定します。しかし「でも予定があるの」と自身の立場を明らかにし、言うべきことをきちんと伝えています。
 「人道」という言葉の意味は、簡単に言えば「思いやり」だと私は考えていますが、そんなに単純な考えではありません。自分の家族を殺した敵の兵士が傷ついて倒れていた時に、一人の人と捉えて助けようと思う気持ちです。単なる思いやりではないと言えます。
 2日目は、ZOOMを使ってフィールドワークを行いました。スピーカービューを使って動画を作る活動や、リモート制御のリクエストを使って、共有画面上で避難所へ持っていくものを決める活動、とある文を海外の方にも理解しやすい日本語に言い換える活動をするなど、それぞれ20分で行いました。
 もちろん両日ともホームルームの時間がありました。私のホームルームは栃木と石川と兵庫と福岡の高校生たちがいましたが、多いところでは4県50人を超える中高生が参加したホームルームもあったようです。話せる生徒の数は限られていたとは言え、貴重な経験を多くの生徒ができたのは良かったのかなと思います。

 
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▼ 終わりに
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 今回は、前半にJRCのことを、後半にスタプロのことを書きました。これからもさまざまな活動に携わる機会があると思うので、JRC指導者として、定期的に報告できたらと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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