♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【免許更新】心理⑦ワーキングメモリについて

カクテルパーティー効果
 注意とは何か向けるものです。例えば大勢の人が話をしている中で、特定の人の話だけを聞き取ることができます。これをカクテルパーティー効果と言います。


〇同時に二つのことができるか?
 注意を2つに分けたとき、どちらか一方の作業に集中すれば、他方がおろそかになってしまいます。これは注意の限界容量があるということを意味しています。これが具体的な行動に現れた例が「アクションスリップ」です。
 例えば、歯を磨こうとして洗面所に来たのに、気づくと歯ブラシと洗顔フォームを手にしていた。という目的の取違いのようなことです。


〇ワーキングメモリ
 注意と記憶の研究が発展した結果、ワーキングメモリという概念が生まれました。これは、「情報を一時的に保持しながら、情報を処理する心の働き」を表しているのだそう。例えば、ゲームをしながら友達の相談に乗るというのは、会話の内容を保持することと、ゲームをクリアするための処理という作業です。このバランスが難しいんですよね。
 ワーキングメモリの能力はリーディングスパンテスト(文を読みながら一部の単語を暗記していくテスト)によって図ることができます。今回ここでは伸ばす方法に言及はありませんでしたが、その容量を増やしていく方法もあるのだそう。


〇まとめ
 ワーキングメモリについては別の講義で学びました。二つのことを行うのはとても難しいことですが、これも人間の特性を理解して、自分自身が、目の前の生徒が上手く情報を処理できるように工夫していくことが大切だと思いました。