♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

今こそ大仏を!

おはようございます。歴史を勉強している人なら一度は聞いたことのある「奈良の大仏が造られた理由」を一度整理し、今私たちができることを考えたいと思います。

聖武天皇の時代、天平9年(737年)には、当時の政治の中枢にいた藤原武智麻呂・房前・宇合・麻呂の四兄弟(大化の改新で有名な中臣鎌足の孫にあたる人達)が、当時猛威をふるっていた天然痘で相次いで亡くなりました。また、この時代は飢饉が続いたり、大地震があったりしたのだそうです。そこで、こうした社会不安を取り除き、国を安定させたいという願いが大仏造立へとつながっていったのです。

もう一つ大切なのは、感染症の原因がはっきりしていなかったので、神仏の祟りだと考えていたことです。今は科学が発展して「そんなわけがない」と考える人が多くいますが、私は今でもこの考えは大切にしています。

今の時代に置き換えると、今必要なものは、大仏のような人々が安心できる存在がいることと、神仏の怒りを鎮めるために1人1人が「自分は関係ない」と思わず行動することだと思います。後者を自覚している人は多くいて、自主的に外出を控えたり手洗いうがいに心がけたりできていると思います。あとは、大仏のような存在ができること、それだけです。世の中では北海道知事の対応を称賛する声が多く見られます。大仏が令和の時代、何になるかは分かりませんが、この人がいれば、これさえあればと人々が不安を感じず、安心できる存在があって欲しいものです。

 

参考文献

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/column33.html

言葉が足りないとサルになる

こんばんは。言葉を扱う職業人の1人として、じっくり読ませてもらいました。この本は私が大学生の頃に書かれたものなので、少し古いですが、私よりも上の世代が言葉に対してどのような感覚をもっているのかを端的に、具体的に説明した「勉強になる」本でした。

特に私が感銘を受けた内容を2つ紹介します。

 

「言葉が気持ちを作る」

フランス文学が専門の内田樹先生が、言語表現を豊かにするためのプロセスについてお話しされていたことを話題にしていました。平たく言えば、「主人公の気持ちを言い換えてみよう」とか、「今の気持ちを今知っている言葉で言ってみよう」というのは間違いではないけれど逆なんじゃないか。たくさんの言葉を学んだ上に、生きていく中で「あの時に覚えた言葉ってこんな時に使うんだ」とか「この言葉の意味やっと分かった」という順番じゃないのかということです。

確かに、好きな人ができた時に、◯◯が好きだと意識したり誰かに言ったりすると、その気持ちがさらに高まっていくような感覚を抱きます。前向きな言葉を使っていると、気持ちも前向きになっていくというのも納得できました。

 

「言葉によって世界を切り分ける」

世の中は言葉によって認識されているという意味の言葉です。←意味が分かりませんね。

最近話題の「新型コロナウィルス」も、名前がついたから、全世界で流行していることが分かっているし、パンデミックという言葉が発表されたから全世界で流行しているとみんなが認識するようになりました。この後、みんなが「終息した」と思えば、実際はそうでなくとも、終息したことになるのです。

今自分が幸せだと思っていれば、どんなに理不尽なことを言われても幸せだと思い続けられるし、反対に自分が不幸だと思えば、どんなに良いことが起きても次は悪いことが起こるに違いないと思ってしまうということでもあります。

このブログでも、できる限りいろんな言葉を使えるよう、日々意識していきたいと思います。

NO.197「合格発表」

おはようございます。今週は今日で終わり、3連休へとつながっていきます。昨日1日考えて、最終日のメッセージはやっぱり黒板に書くことにしました。それが2年5組のみんなにしてあげられる最後の仕事だと思うので。

昨日は公立高校の合格発表でした。1年後にはほぼ全員が進路を決めている状態だと想像すると、どんな気持ちになりますか?1年後どうなるかなんて想像できないかと思うので、不安や焦りなのか、反対に期待ややる気を感じる人もいるのかもしれませんね。

思い返せば、高校入試の時、掲示板に載った受験番号と「本校に合格」の文字を見て、必死に写真を撮ったことがありました。その3年後、大学入試の時、インターネット上に自分の受験番号がなく、愕然としたこともありました。そのまた4年後、キャンパス内の図書館のPCルームで再び受験番号を見つけ、先生としての一歩を踏み出しました。

このことから、目の前の「合格」は、私の人生においては、「不合格」につながったり、逆に「不合格」が「合格」につながったりしていることが分かります。あなたが1年後に目の当たりにするのは「合格」ですか?それとも、「不合格」ですか?どちらの結果であっても、あなたの人生にはプラスに働く結果となるに違いないでしょう。でも「合格」したいのなら、今日を必死に生きなさい。

 

令和2年3月19日 朝の黒板メッセージ

NO.196「来週火曜日について」

おはようございます。今日は事務的な連絡を中心にお話しします。このメッセージも残りわずかとなりました。書いていて、目の前に書く相手がいないと、思いも薄れてしまって、やっぱりダメだなって思っています。もうすぐやってくる最後のメッセージは心を込めて書きたいと思います。

いろいろなところで情報が回っていると思いますので、それらのまとめと、当日の流れを載せておきます。

3月24日(火)9:00〜9:40男子、10:00〜10:40女子が登校します。昇降口でスリッパに履き替え、教室へ入ります。机に配布物を置いてあるので、その配布物をかばんに入れます。私は、来た人からどんどん呼んで、通知表を渡すので、みんなはオレンジの成績個票を私に渡してください。通知表の中には、該当の人のみ善行賞とパーフェクト賞が入っていますので確認してもらいます。その後、生徒会役員に立候補予定の人は個別で渡すものがありますが、それ以外は何もないので下校です。

ゆえに持ち物をまとめると以下の通り。

 

制服またはジャージを着てくる、マスク着用(あれば)、スリッパ、成績個票、かばん

 

※11.13.16.39は個別に持ってくるものがあるので忘れずに持ってくること

 

最後に、今日から電話連絡をします。保護者の方からメールをいただいている場合はその時間に連絡しますのでよろしくお願いします。

 

令和2年3月18日 朝の黒板メッセージ

NO.195「LINE離れがトレンドに入る訳」

おはようございます。今日も良い天気になりそうですね。3月も折り返しとなって、いよいよ新学期を意識せざるを得ない時期に差し掛かりました。予定では来週みんなに登校してもらうことになっていますので、最後のメッセージを黒板に、と思っています。

Twitterのトレンドに「(若者の)LINE離れ」が入っていて、少し驚きつつ、冷静に考えたら納得しました。今世の中で使えるSNSが増えてきたということなのだと思います。私が大学生の時にはmixiが主流だったものが変化していきました。Facebook、LINE、TwitterInstagramなどなど。TwitCasting(ツイキャス)あたりからはもうついていけなくなりました。本当はTwitterInstagramもやろうと思った時期がありましたが、LINEで事足りるから良いやと思っていましたが、あなたたちの世代はいろんなものを使いこなし、下の世代はさらに違うものを利用するのだと考えると、私はどんどん新しいSNSを、みんなは各世代と連絡を取り合うために、場合によっては古いSNSを利用する必要があるのだと感じました。

 

令和2年3月17日 朝の黒板メッセージ

NO.194「ネットとうまく付き合う」

おはようございます。先日散歩していたら、ちょっと歩いただけで足が痛くなりました。授業もしていないし、部活動もしていないからこその運動不足の症状だと衝撃を受けました。今のうちから、運動の習慣を付けなければと思うのでした。

香川県のネット・ゲーム依存症対策条例が話題になっています。内容は、

 

子どもが睡眠時間を確保し、規則正しい生活習慣を身に付けられるよう、ネット・ゲーム依存症につながるようなコンピューターゲームの利用に当たっては、1日当たりの利用時間が60分まで(学校等の休業日にあっては、90分まで)の時間を上限とすること

スマートフォン等の使用に当たっては、義務教育修了前の子どもについては午後9時までに、それ以外の子どもについては午後10時までに使用をやめる事を基準とする

 

というものです。ここで大切なことは、時間が非常識だとか、スマホを禁止すべきでないという一面的な部分ではなく、「睡眠時間を確保し、規則正しい生活習慣を身に付けられるよう」という部分にあると思います。寝る直前のスマホは睡眠の質に、長時間にわたるテレビやゲーム、動画、SNSは、今やるべきことではないことで1日を過ごしてしまう危険性の高い媒体です。(それ自体が悪とは言い切れないのですが。)だから、上手な付き合い方を今からしっかりと考えていかなければなりませんね。

 

令和2年3月16日 朝の黒板メッセージ