♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

第12章 GWは鬼門である

1.GWはどんな時期か
 世間的に言えば、この3連休からGWがスタートしたということになるかと思います。カレンダー通りの形で行けば、前半のGWと後半のGWとなり、間に平日を挟んでいるのだから特に大きな問題はないように思えます。ただし、平日を私事都合(自分勝手な欠席理由)で休んでしまった場合は10連休になるのがこのGWです。
 まずは固まった休みが取れるということは、4月から積み重ねてきた高校生活をぶっ壊せるし、頑張らないことの楽しさや気楽さを覚えてしまって、いろんなものが崩れてしまいます。単に生活リズムが崩れるだけならばまだマシですが、中学時代に不登校だった生徒が不登校に逆戻りし、受験勉強から4月の勉強を頑張るリズムができていた生徒が、これまでの自分に戻ってサボり癖が出てきてしまい、結果的に学校へ足が向かなくなることがあります。喫煙、飲酒、染髪などの問題行動もこの時期です。しっかりとこれらの対策を打ち、連休明けに対応すべきだと思います。


2.これまでの教育をどう継続するか
 
 GWは絶好の息抜きのタイミングです。そこで何もせずに過ごさせないための定番は、GW課題を出して取り組ませるということです。自分で勉強できない層に対しては、この形が一番だと考えられてきました。本来ならば、自分に必要な勉強は何かを考えさせ、それを取り組ませることが理想です。でも、それができるのは中学校でその土台ができている層だけであって、それは県内の有名進学校でもなかなか難しい課題だと言えます。
 担任単位でやれることとしたら、予めスタディサプリで課題を予約配信しておいて、teamsやロイロノートでアナウンスの配信を行うという二段階の配信だと思います。これをきちんとやろうとすると、土日にも働かなければならないため、オススメはしませんが、習慣化を本気でやろうとするならば、何かしらの技術を使って生徒が毎日”先生と繋がっている”と思わせる工夫が必要です。私はその技術を持っていないので、土日7:00を目処にメッセージを配信していますが、技術があれば、予約配信しておいて、土日は働く必要がありません。学校を忘れることが、問題行動にも繋がります。うっとうしいくらいに定期的にメッセージが届くという環境が大切だと思います。
 

3.事が起こってからの指導

 GW明けに教室へ行くと、染髪の跡が残っている生徒がいることに気づきます。(たとえ気づけなくても、教科担任の先生があの子染めたね、と職員室で情報交換されます。)そこで、担任が一番初めに話しかけられればよいですが、一年目の場合は生徒指導部へ相談するのが一番だと思います。一緒にいてもらうのもよいし、逆に指導してもらっているところを同席するのも良いと思います。そこから保護者へ連絡したり、黒染めをさせたりとケースにもよりますが、さまざまな対応を取っていきます。
 不登校生徒に対しては、効果的な方法が有るわけではありません。でも、禁止事項は即家庭訪問することです。それは、生徒本人の逃げ場所を奪ってしまうことになるからです。まず保護者と連絡を取り、親子で学校へ呼んだり、親のみを学校へ呼んだりします。そこで家庭内での現状を把握して対応を検討します。その時に、生徒に揺さぶりをかけるために、家庭訪問を提案します。保護者に本人と相談してもらって、その結果学校へ出てこられればよいですし、それでも無理ならば親と話す目的で家庭訪問をします。本人を家から出すのはとても難しいことだし、家庭訪問をすることで出てこられる生徒もいれば、家庭訪問をされたことで逆に出てこられなくなる生徒もいます。だから、まずは保護者と連絡を密にとって、今後どうしていくべきかを考えるのが先決だと思います。
 

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