♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【実践報告】1人1人と向き合う居残り指導

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▼ 夏休み課題未提出
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 夏休み課題の提出期限を迎え、火曜日から居残り指導をスタートさせました。居残り指導に対する考え方はさまざまですが、私がこの学年の主任として大切にしたいことは、①課題が終われば良いと思わせず、提出が遅れた生徒一人一人と話をすること。②課題が取り組めない生徒と一緒に、どのように頑張ったら課題が終えられるかを考え、何度も話をすること。
 つまり、一方的に叱りつけるのではなく、伴走者として一緒に課題に取り組む姿勢を表し、生徒が課題と向き合う心を持つよう粘り強く指導していくことを目的としています。まさにこれは、「主体的に取り組む態度」の①粘り強い取組を行おうとする側面と②自らの学習を調整しようとする側面を高めていくための取り組みと言えます。正直言って、私の勉強にもなりますけどね。


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▼ 居残り対象62名
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 今回の居残り指導対象者は62名いました。昨年度1年生の対象者が100名を越えていたことを考えると、数は減っていますが、春休み課題8名、GW課題54名に比べると、数が増えていると言わざるを得ません。(春休み・GW・夏休みの重複は3名、どちらかの重複は27名でした。)
 GW課題の時には、課題が終わっている生徒と、課題が残っている生徒がいたため、終わっている生徒から順に面談を行いました。また、その時に1~2分で書ける反省用紙を配り、その紙を見ながら面談を行いました。全員との面談は15:45~16:30で、ひたすら話を続けました。そのおかげか、前回との重複生徒はほとんどいないという印象を受けました。あれだけ待たされたと思ったのでしょうか。


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▼ 全体指導・作文
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 今回は幸いなことに、25名の生徒がコロナ関連などの理由で欠席していたため、実質居残り指導対象者ではありませんでした。そこで、以下のルールで指導を行うこととしました。
①居残り指導対象者全員へ呼び出し状を渡す。(62名)
②対象者のうち、先生のチェックミスや前日欠席などやむを得ない事情がある場合は昼に来ること。(25名)
③対象者のうち、②に該当しないものは、全体指導を受けた上、課題に取り組むとともに、作文を書いて、私と面談すること。
 課題が終わっている生徒は、夏休みの過ごし方の反省と、今後の目標を書いた作文を提出し、私と面談を行う。(8名)
 課題が終わっていない生徒は、まず課題を終え、作文を書いて、私と面談を行う。課題は終わるまで毎日居残りをする。


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▼ 居残りをしたくない
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 中には、居残り指導を嫌がって、学校へ来ない生徒もいます。そんな生徒にも同じように指導を行うわけにはいきません。そこで、担任の先生にお願いし、保護者と連絡を取り合い、まずは学校へ来てもらうよう話をしてもらいました。場合によっては、私が直接保護者と話をし、学校へ来てもらうよう話をしました。こちらの本気度を示すため、学校へ来られない場合は家庭訪問をしたり、電話やMicrosoft Teamsのチャットでのメッセージのやりとりをしたりして、何とか本人とコンタクトを取りたいという話をしました。そこまで話をするとだいたいの保護者は、本人と向き合ってくださり、近日中に本人が登校できるようになります。逆に言うと、それすらもできないご家庭とは転学の話も必要なのかなと思いました。
 久々に登校した生徒とは、昼(場合によっては業後)に面談を行います。基本的に私の思いを伝えるというよりも、久々に学校へ来てどうか、今課題はどうなっているか、今後どうしたいかを聞いて、本人の考えを確認します。決してこちらの思いを押しつけることなく、あくまで本人の考えを聞いた上で、どうしていったら上手くいくようになるかを一緒に考えていきます。
 先日話をした生徒は、居残りをしたくない思いが強く、「親の迎えが来ているので帰ります」と申し出がありました。そこで、私は「そのような事情は聞いていない。そうやって私との約束を破ろうとするのはどうか。人の時間を奪って、自分勝手な行動をしてしまうのは優しくない行動だ」という趣旨の話をしました。結果的に居残りをすることになりましたが、こういった生徒はたくさんいますので、その都度向き合って、粘り強く話をしていくことで、本人の逃げようとする姿を何とか変えようと努力しています。


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▼ あと9名
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 現時点であと9名が課題を終えられていません。来週水曜日からは学校祭が始まるため、学校祭後に居残り指導をするのは私も生徒も何としても避けたいという気持ちで頑張っています。しかし、学校を休む生徒も多くいて、順調にはいかないというのが現状です。大事なのは、うやむやにせず、やれる範囲で取り組むという姿勢と、本人との対話です。結果的に課題が終えられなかったとしても、課題と向き合い、学年主任とたくさん話をしたという経験は、必ず今後に生きてきます。そういった生徒の成長を信じて、今後もこの活動を続けていきたいと思います。次のSW(シルバーウィーク)課題の居残り指導対象者が何人になるか楽しみです。現場からは以上です。
 

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