♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【中高接続】習慣づけに向けての実践~ノートからスマホまで~(前編)

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▼ 来月講演があります
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 今年に入り、再び新型コロナウイルスの感染が拡大しています。もしかしたらまた緊急事態宣言ということもあるかもしれませんが、来月講演をすることが決まっています。今日はその講演で話す内容を書いていきたいと思います。


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▼ 中学校の丁寧さ
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 まず、習慣を語る前に、中学校の現状について少しお話ししようと思います。私は元々高校採用で初任から5年間は県立高校で勤務していました。しかし、どなたかの推薦によって、中高人事交流事業を使って中学校へ異動することとなったのです。中学校の先生方はとても丁寧に指導されていたように思います。私は熱心な先生のものを真似て、まずは学級での生活をきちんとこちらから伝えることを心がけました。例えば、学校生活の手引きのようなものを作成し、学活の時間に一緒に読み上げて共有したり、学級委員にふさわしい人物とはどのような人物かを考えさせ、話し合わせたりしました。
 ほかにも掲示物に時間をかけて取り組ませるなどするわけですが、私は1年目で衝撃的な体験をしました。生徒が勝手に1から動いていくのです。昨年熱心な先生のクラスの生徒が、「これ決めていいですか?」「これをやっていいですか?」と昨年までの流れを再現しようと動き始めたのです。他クラス出身の生徒たちも、なるほどこのクラスはこういうやり方で進んでいくのだなというような感じで、学級委員を中心に瞬く間に他のクラスとは遜色ない掲示物ができあがっていったのです。もちろん生徒の学力層が高かったこともありますが、それでもどのように習慣づけを行っているのかを注意深く観察すべきだと感じました。


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▼ 結局は事前準備
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 中学校での教員生活を始めて、2~3か月経ったころ、修学旅行がありました。まずはこちらでどのように進めていくかの会議を行うわけですが、形としては「生徒たちの話し合いによって決まった」というものを大切にします。だから、先生たちとしての考え方を伝え、それを生徒たちに理解させ、途中から生徒たちだけで物事を決めていく作業へと変化していきます。修学旅行での服装、班別活動の時の班編成のルールなど事細かに先生達が話し合い、その後、学級委員(修学旅行委員)たちに考えさせ、(時にはこちらの意見を押し通すこともしつつ)委員が自分たちでクラス全体を動かしていくのです。
 ここで大切なことは、特にリーダーたちと何度も打ち合わせをすること、リーダーたちが前に立っているときには極力手は出さず、事前にできることを何でもやっておくという発想です。中学校の先生によっては、成果物のレベルを追い求めるあまり、先生自身がリーダーシップを発揮する人もいました。


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▼ 先生聞いていません
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 高校でもよく聞かれるのが「先生、聞いていません」これは、「先生の方針を聞いていないので、どう動いたら正解かが分かりません」という意味を持っている言葉です。先ほどまでの中学校の”丁寧さ”が仇となって、高校の先生も当然そこまでやってくれるのだろうという安心感が裏切られた瞬間、そんなことを言うのです。高校の先生方が「そんなこともできないのか」と思われるようなことも、”やった経験はあるけれど、その通りにやればよいという確信が持てないからやれない”というのが現状なのだと感じます。


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▼ 書く習慣
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 私は国語科の教員なので、最近特に国語力が低下していることは肌で実感しています。それは中学校へ人事交流で異動したときにも強く感じました。もちろん生徒によって、読み取る力、書く力、話し合う力、発表する力、話を聞く力、知識などどの力が弱いかは変わりますが、書く力は特に大切にすべきだと感じました。
 なぜなら、書く力以外のものは授業で必ず扱われる内容だからです。高校では割と、読み取る力と知識面を重視していますが、私が勤務していた時には、ペアワークやグループワークは1授業で最低1回以上は行うほど時間的なゆとりや、雰囲気がありました。またリスニングテストも行っていたため、話を聞く力を数値化していました。でも、書く力だけは「作文を書かせる」の1つだけで、継続的に指導していくすべを持ち合わせていませんでした。そこで目をつけたのが「生活のあゆみ」でした。


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▼  生活のあゆみとは?
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 生活のあゆみとは、生徒たちが毎日時間割のメモと日記を書くものです。担任の先生がそれに対してコメント返しを行うため、今ではなくなってしまった学校が多くありましたが、私の勤務校には残っていました。そこで、毎日日記を書くことを大切にしたのです。しかし、書けない生徒も当然出てきます。そこで、毎日冊子をコピーして書くよう指示しました。時には私が先にコメントを書いて、その言葉に返信する形を取ることもありました。その結果、1年次では書けなかった生徒が2年次にかけるようになったという例も見られました。


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ブルーノートに進化
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 現在、高校に戻って来てからもこのノートは継続して行っています。1学期は自由作文にしましたが、書くことが苦手な生徒たちはどんどん出せなくなってしまいました。そこでこれを書くまでは終礼を始めないぞという半ば脅しのような形で強制的に書かせました。最近では、その日にちなんだテーマを設定して書かせています。例えば、ボードゲームの日には「おすすめのボードゲームは?」と聞き、興味深い答えがたくさん得られました。
 本当はこれを学習習慣に繋げたかったのですが、英単語の羅列、1行分しか書かないという現状を鑑みて、書く習慣づけという方針で頑張ることにしました。ここで珍会頭を紹介したいと思います。≪中略≫


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▼ クラスは二極化
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 書く力以外に最近では、学習習慣の定着にチャレンジしています。後半ではこのことについて書いていきたいと思います。学級の学力層を見てみると、中間層がおらず、上位層と 下位層に二極化しているような印象を受けます。これは全体的な傾向ともいえるようで、このことから個に応じた指導を、という話を何度も聴くようになりました。そこで、愛知県が導入を決めたスタディサプリを使って、学習習慣をつけ、それぞれに違った内容の学習が進められるよう指導していこうと決めたのです。


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スタディサプリ??
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 スタディサプリというもの自体が分からない方も多いと思うので少しお話ししたいと思います・・・。
文字数が多くなってきたのでこの辺で。来週後編を書いていきます!



 


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