♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【学級経営】この時期に心がけたいこと

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▼ 授業スタート
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今週に入り、5分短縮授業ではありますが、5日間全てで6時間授業(一部7時間授業)がスタートしました。今年1年の授業のルールや小テストの進め方などオリエンテーションが主な内容で、ここを失敗するとお互いに1年間しんどい思いをします。また、初回授業での話し方から、生徒たちは、今年の先生は”当たり”か”はずれ”かということを判断します。今年は考えさせる授業をどんどん取り入れていきたいので、最初は”はずれ”と思われるかもしれませんが、結果を残して信頼させたいと思います。


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▼ 部活動本登録
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先日、部活動の仮登録・本登録が行われました。数日間の体験入部を経ての決定でしたが、体験入部へ一度も行かずに決める生徒も多く、前途多難だと感じました。特に公立高校の部活動は、全国大会を目指そうという生徒はあまりおらず、そこそこ勝てるといいなと思っているのが良い方で、部活動に消極的な生徒も多くいます。また、部活動自体に参加したくない生徒もいて、強制入部に異を唱える保護者もいます。確かに強制的に部活動へ参加させる意義は、分かりにくいですが、一番は高校生活で熱心に取り組んだことの1つになり得ることで、最初は乗り気ではなくとも、そのうちのめり込んで頑張ろうというモチベーションを狙う側面もあるかと思います。そして、部活動と学習の両立に挑戦することで、物事の優先順位をつける大切さ、複数のことを同時に進める時間の使い方を学ぶ良い機会でもあるのです。このあたりは、部活動の意義についてまたどこかで話ができればと思います。


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▼ 教育相談実施
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もう一つ、始まったことの中に面談があります。学校によっては「教育相談」「担任面談」「面接」など呼び方は様々ですが、年度初めに担任と話をすることに変わりはありません。この面談は先生によって意味づけが異なります。いくつか詳しく見ていきたいと思います。

①担任が相談しやすい存在であることを感じてもらう
特に1年生は、担任の先生が一番身近な存在で、この人が相談しやすいかで高校生活のスタートがうまくいくかが決まると言っても過言ではありません。だから私は全員にノートを書かせたり、面談中も楽しく話すことを最優先にして話します。これが3年生になると、進路の話が最優先になるため、なかなか難しいのですが、結局は相談できるかの勝負になることは間違いありません。

②知っておいて欲しいこと、知っておく必要があることを聞き取る
これは担任として、配慮事項を把握する必要があるためです。例えば、保護者が日本人でない場合は日本語がどれぐらい通じるかや、何かアレルギーをもつ場合はどのようなことに気をつけるかなど、個人の事情を中学校からの申し送り事項を参考に聞き取りを行っていきます。中には、本人が当たり前だと思っていても、こちらとしては非常識な事柄が出てくることもあるため、正直驚きます。(具体的に言えないのが残念です。)2,3年生は環境の変化がなかったかを聞きます。引っ越しや両親の離婚・再婚など、初めて聞く内容が飛び込んでくることもしばしばあります。

③孤立しているかどうかを把握する
②に近いですが、その生徒が教室内で孤立していないか(孤立していると感じていないか)を聞き取ります。こちらが孤立していると心配しても、一人の方が良いと思っている生徒もいますし、逆に話し相手がいるように見えて、本人は話し相手がいないと思っている生徒もいます。本人の気持ちをしっかりと捉えるということが大切なのです。

④進路希望を調査する
これは3年生が中心となりますが、本人の進路希望を聞き取り、どのような準備をしているかを把握します。家庭によっては、本人が専門学校志望なのに、保護者が大学へ進学させたいと考えているといったミスマッチもよく起こります。まずは本人と保護者の進路希望が一致しているかどうかをこのタイミングで調査します。この進路希望には、学習習慣の有無も大きな問題として関わってきます。今全く学習できていないのに、ハイレベルな大学への進学を目指している場合は、当然学習習慣を身につけるよう継続的なサポートが必要となります。そういった今後の見通しを立てるための聞き取りとも言えます。


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▼ お互いをよく知る
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今回はこの時期に心がけたいことというテーマで考えてきましたが、一番はこちらのことをよく理解してもらうことであり、生徒のことをよく理解することだと思います。私はとりあえず全員から好きな曲と動画について聞き取りを行い、毎日のように聞いたり見たりしています。そうやって知ろうする姿勢が、こちらの言葉をよく聞いてもらうことに繋がるからです。クラスの生徒は全員名前を覚えました。次は部員、そして授業を受け持った生徒、学年の生徒の順番で名前を覚えていこうと思います。


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