♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【部活動】お金をどう使うか?

〇中高における部活動指導に対する支給の違い

 今回は部活動の「お金」について、書いていきたいと思います。まずは先生のお給料の話から。

 

●高校は、平日、休日によって申請用紙が異なる

 お金の出どころの関係なのだろうと思っていますが(ここは管理職や事務職員の方がいろいろと手配してくださるので全く分かりません。)平日の部活動と休日の部活動で「実績報告書」の様式が異なります。

 平日は本校の場合は、勤務時間終了後の17:00~18:30を支給対象としています。その実績に応じて支払われます。(例:1時間あたり500円の手当)また休日の場合は、3時間程度以上で2700円以上、公式戦の引率で8時間程度以上の場合は5100円手当が支給されるとされています。

 平日は実労働時間、休日は実施回数に応じて支払われているという感覚が一番近いように思います。体育館部活は、体育館割があるため、長時間できませんが、外部活はガイドラインを無視すれば長時間実施できるということです。ちなみに、最終下校時刻は4月から10月まで18:30、11月から3月までが18:00となっています。これはどの高校でも似たようなルールだと思います。

 

●中学校は、休日しか支給されない!?

 中学校勤務になって衝撃を受けました。平日の部活動に対する支給がないのです。夏の大会に向けて18:00頃まで頑張ってやったのに…と思うことが多々ありました。でも、高校と異なり月によって最終下校時刻が違うため、冬は17:00前には部活動指導が終了しています。時間外の指導ではないため、支払う必要がないという判断なのですね。

 一方休日は、高校と同様のルールで支給されています。3時間程度以上で2700円…というものです。よって提出用紙はこの一枚です。

 

 

〇部活動指導にあたり必要な経費

 部活動を運営するにあたっては、お金を上手くやりくりする必要があります。そのお金とはどういうものがあるかを紹介していきます。

 

●部費に対する認識

 部費には2種類あります。1つは、部員から直接徴収するもの、もう一つは学校から各部活動へ支給されるものです。(これも出どころは分かりません。PTAでしょうか。)中高どちらとも存在していたので、ここに違いはありません。

 部員から徴収する部費は、学校(顧問)で管理しなければなりませんから、どんなことにどれぐらい使ったのかをきちんと記録し、報告しなければなりません。(中学校ではこれを保護者に配布して説明したこともありました。)これは比較的自由度が高いことから、熱中症対策、救急セットなどの消耗品に使っていました。

 これに対して学校から支給される部費は、見積もりを請求し、予算を提示しないと購入できません。中学校は管理職の先生が優しかったので、「何が欲しい?」と聞いてくださって、うまく予算内で購入してもらっていました。多かったのはボールですね。

 こちらは個人で管理しているわけではないので、先ほどの部費よりも神経を使って、使います。

 

●ユニフォーム代

 特に運動部は公式戦のユニフォームを着なければなりませんが、通常の部費で購入するにはとても高価です。そのことから、何年かに一度のペースで公式戦ユニフォームを買い替えています。これは中学校も高校も同じです。

 

●時々壊れる高い器具

 ソフトボールではバッティング練習用のマシンが、バレーボールでは支柱が老朽化により使えなくなってしまったので、新しく買ってもらえるかどうかを交渉しました。出どころは分からないので、とにかく相談して、うまくやりくりしてもらうしかないですね。

 

●練習着

 運動部であれば、公式戦のユニフォームだけでなく、スポーツに必要な道具もそろえなければなりません。これは業者の代理販売の形で、生徒たちからお金を徴収し、これをすべて集計して業者に注文します。お知らせから注文、受取や支払いまで多岐にわたるため、とても負担が大きく感じます。前任校ではソフトボール部であったため、以下のような注文票を送りました。

・帽子(フリーサイズ)10コ

・スライディングパンツ(S)2本(M)3本(L)4本

・ソックス15足

・塁球Tシャツ(S)4枚(M)7枚(L)7枚

 

これを注文した人に分配していくのです。(個人の表も入れておくと、各個人用で作ってくれたので助かりました。)

お金もいろんな人から、いろんな額を集め、管理し、支払う。当たり前のことですが、顧問になったら1年目だろうがベテランだろうが、関係なく携わることになります。

 

●交通費

 年数回の大会参加程度であれば、基本生徒個人がもてばよいですが、特にJRC(青少年世紀十字)部の顧問であった時は、頻繁にボランティア活動へ参加していたため、(募金だけで年間8回)交通費が必要でした。一番高価な生徒で年間1万円近くはかかっていたと思うので、せめてその半額だけでもという思いで、支給していました。幸い、社会福祉協議会から社会福祉協力校会計がもらえていたので、このお金を交通費に充てました。

 

 

〇必要ではないけれど、良いと思ったお金の使い方(ポケットマネー)

 最後に、いい文化だなと思ったことを紹介して終えたいと思います。運動部であれば、必ず練習試合を組む機会がやってきます。その時に、お互いの先生がお茶やコーヒー(場合によってはスポーツドリンク)をさし入れとして持ってきてくださり、「今日は来ていただいて(呼んでいただいて)ありがとうございます。」とあいさつをし合うのです。ごく普通のことかもしれませんが、それを自分のお金を使ってできるという感覚や、感謝を伝えようという心意気がさすがだなと感じました。冬の寒い時期に、茶色いレジ袋に入ったコーヒーは、体だけでなく心も温まりました。部活動の顧問をしていると、こういうお金の使い方を通して、たくさんの人のやさしさに触れられるのだと感じました。お金に関しては大変なことが多いですが、使い方1つでよい経験ができると思います。

 

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