♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【一般向け】完全習得学習を現場でどう活かすか

今朝、この動画を観て衝撃を受けました。


Let's teach for mastery -- not test scores | Sal Khan

https://youtu.be/-MTRxRO5SRA

 

元々、完全習得学習には興味がありましたが、きちんと基礎を学んだ上で応用を、という考え方と、一斉授業が難しい昨今の状況を踏まえると、現代にふさわしい学習方法や我々教員の役割が見えてくるような気がするのです。

参考文献はこちら↓↓

 

オンライン授業時代の先生の役割とは

https://note.com/kyoukn/n/n05bb2cb4c7e2

 

新型コロナで注目「オンライン」による「完全習得学習」の実態

https://gentosha-go.com/articles/-/25374

 

しかし、同時に現状に合わせた活動をしていくことも求められます。基礎が大切だと分かっていても、何をしたら良いか分からないという場合と、そもそもやる気がない場合です。

前者に関しては、学級担任や教科担任の指示により活動が明確になります。これにはテキストだけでなく、動画も含まれると思います。これはいつでもできます。問題は後者です。主体的に学習へ向かわせる方法はどのようなものがあるか。想像しにくいので、具体例で話していきます。

例えば、将来の夢が何もない人。とりあえず与えられたことさえやればいいと先生は言うけれど、何のためにやっているか分からず、やる気がイマイチ出ない。こういう生徒に古典を主体的に学ばせなければなりません。仮に古典ができるようになったとしても何の得になるのか?という質問すら来ると思います。

私なりのここ1ヶ月考えてみての答えは「日本には歴史があるから」です。以前海外からの留学生が来た時に日本のことを紹介する機会がありました。でも、その時に日本のことをあまり知らないことに気づきました。日本人とはどのような考え方をもち、それをどのように文化として発展させてきたかを意識できていなかったのです。また、鴨頭嘉人さんの動画を見た時に「予祝」という言葉の意味を知った時、もっと日本文化を深く学ぶ必要があると感じたのです。

学校で扱う古典教材には、上の問いに直接答えるものもあれば、関係のないものもあります。でも大切なのは、必要だと思う資料を読み解くための技術を1つ身につけておくことだと思います。

 

※この動画の最初から6:13までの内容です。

https://youtu.be/kHumvCsvGyA

 

だいぶ脱線しましたが、こういった話をする人がいないと、生徒のモチベーションは上がりません。生徒によってはこういう理論的な話よりも、大和和紀さんのあさきゆめみしのように、マンガで読む古典の方が興味が湧くということもあるかもしれません。どんな方法であれ、生徒と話をする中で、この生徒にはこれだなと、1人1人のことを考えて動くことが完全習得学習へ向けて大切なことだと思います。家庭教師のようですが、先生はこれからそちらの仕事が増えていくのかなと想像しています。