♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【部活動】ライバルの存在が成長につながる

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▼ 後輩からのメッセージ
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 数日前に「うさぎとかめ」という話を書きました。

この文章に対して、後輩が

なんていうか、先輩とライバル(落研同期の方など)との話で何個もエッセイ書けそうですね。

と書いてくれたので、今回はライバルの存在と部活動の在り方について書いていこうと思います。


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落語研究会に入部
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 大学進学後、ほどなくしてサークルに入ることに決めました。少し前にNHKの朝の連続テレビ小説ちりとてちんの影響もあって、落研に行こうと思っていました。そして、芸名を先輩からいただき、落語の練習に突入しました。
 週に一度、私と、同期の子と、1つ上の先輩2人の計4人での落語の練習がスタートしました。同期の彼は、20分超えのネタを用意してきたため、私も負けじとまんじゅう怖いというネタで25分ほど頑張ることを決めました。
 彼はいつも本題に入る前の"マクラ"がうまかった。外国人顔の純日本人という見た目や、鋭い感性から繰り出される話にはいつも悔しい思いを抱いていたのです。だから自分も、と思い、いくつもマクラを作りましたが、うまくいきませんでした。


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▼ 三味線を習う
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 落研での活動に不可欠なのが、噺家が登場する時に流れるBGM、つまり出囃子です。私たちは自分でこれを演奏するため、大学がある豊橋の杵屋和三輔師匠の元へ、週に一度お稽古へ出かけていました。
 師匠は、前回の曲の復習をし、その後いきなり新しい楽譜を出しては考える暇を与えず、「てんてん」と言って稽古を始めます。ただ、この時にも同期で器用な子がいたため、三味線部屋を訪れては何度も何度も練習を重ねました。時々、練習部屋にも彼の姿があり、何とか彼よりも多くの曲を上手に弾けるようになる、という思いから、かなり一生懸命に練習しました。おかげでかなり上達したのです。
 彼をライバル視していましたが、敵対関係になることは決してありませんでした。特に出囃子は、三味線担当の二人が呼吸を合わせて演奏するため、一緒に練習しようという場面も多くあったからです。足の引っ張り合いではなく、一緒に頑張ろうという意識があったことも大切な部分なのかなと今振り返って思います。


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▼ 他大学のライバル
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 私が確か1年生の頃から、落語の全国大会「策伝大賞」に出場しました。そこで上級生の先輩方の演じる姿に強烈な印象を受け、自分の落語に強い影響を与えました。時が過ぎ、自分が上級生になった時、今度は自分の同い年や後輩たちが決勝に出ていて、悔しいというよりは、こういう世界で才能を発揮する人もいるのだと実感しました。
 今までの感覚としては、身近な人で、自分も頑張れば手に届きそうな能力をもつ人をライバルとしていたので、ライバルが頑張るモチベーションにつながっていましたが、全国大会の同い年の人を見ても、自分の力のなさを感じるばかりで、前向きに頑張ることができませんでした。でも、いつまでも卑屈になっているのではなく、前向きのこの現実を受け入れることは、今の自分がどう頑張るべきかを考えるきっかけにはなるし、あの姿に少しでも近づくために自分は何ができるのだろうと考えられれば、きっと今の自分を変えられるだろうと思いました。これは部活動を頑張る生徒に全国大会の中継や、プロの試合も見てほしいと思う原点であると思うし、たとえ届きそうになくとも、同い年の選手をライバル視してほしいとも思います。
 今回は短かったですが、大学時代のお話を元に、ライバルの存在について考えてみました。よきライバルを見つけ、頑張るモチベーションが持てるよう、引き続き部活動の指導に当たりたいなと思います。

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