♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【家庭学習】スタディサプリ研究(下半期)

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▼ 前回までのあらすじ
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本校では、スタディサプリの利用に関して、一部の生徒しかできていないことが課題となっていました。また、そもそもスタディサプリへログインすること自体にハードルが高く、その存在意義自体を問うような声まで上がっていました。
 そこで、私は以下の流れでスタディサプリを活発に利用できるよう計画を立て、実行に移しました。前回の結果はこちらです。

dzweb8823.hatenablog.com


 具体的に前回は①~④の分析を行いました。今回は⑤以降のものを報告します。

 ① 夏休み課題としてスタディサプリの配信を行う
 ② 毎日動画紹介の形で課題の配信を行う
 ③ 毎週一回、提出者の発表
 ④ 未提出者一覧の発表
 ⑤ 復習動画配信
→今回のメインです
 ⑥ 動画視聴数、確認テスト完了数上位10人発表
→下半期は31日に発表
 ⑦ 出校日以降、学校の居残りでの実施
→居残りは9月実施


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▼ 復習意欲はあるか?
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 学び直しが叫ばれる中、基礎的な内容を”復習”として配信したとしたら、どれだけの生徒が反応するかを実施しました。8月のお盆前に配信したところ、24時間で40人以上の生徒が動画視聴や確認テストを受検していました。最終的には100人を超える生徒(学年の4割程度)が復習を行っていたことが分かりました。
 また、1年分という膨大な量の配信をしたところ、国語では18人、英語では57人、数学では17人が取り組んでくれました。それだけ基礎学力に対する不安はあるようで、2学期もこの点を注意して指導にあたらなければと感じました。


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▼ スタサプは出校日まで
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 夏休み中は順調に使えていたスタディサプリでしたが、ある日を境にユーザーが激減しました。出校日です。
 出校日に顔を合わせてから、部活動が盛んになり、夏期補習も始まり、課題の提出まで日がなくなってきたタイミングだということで、毎日配信している動画も視聴者が平均40人程度のものが、10人程度に減りました。上半期で集計した動画視聴時間ランニングと、その後から今現在の数値の変化を見ても大きな違いが見られます。
 例えば動画視聴時間が1時間以上の生徒は、37人から8人に。10講座以上確認テストを受検した生徒は56人~27人に減りました。この数値だけを見ても、スタディサプリが遠い存在になってしまったことは間違いありません。


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▼ 緊急事態宣言発令
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 そんな状況下で、世間の新型コロナウイルス感染拡大が話題となり、昨日発令に至りました。前回の緊急事態宣言との違いは、部活動の活動上限が、平日4日、それぞれ90分とされ、土日祝日は原則禁止となったことです。また、オンライン化に向けて各校で整備され始めていることもあり、休校措置に備えてどうすべきかということも話題になっているようです。私はこの状況を見越して、スタディサプリの積極的な活用を促してきたため、仮にスタディサプリが活用できなかったとしても、オンラインで課題に取り組むという実績は、先生にとっても生徒にとっても非常に意味のあることだと感じました。


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▼ 選択肢は?
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 特に愛知県内でオンライン化に向けてどのような選択肢が取られているか、についても少し触れておこうと思います。
①ロイロノート
 ロイロノートというアプリを使って、授業中に自身の考えを提出させたり、課題として自宅に戻ってから提出させたりしている学校があるようです。実際に活用されている生徒に話を聞くと、かなり浸透しているようで、「部活動のミーティング資料はロイロノートを使って送っていますよ。」とのことでした。
n.loilo.tv

Microsoft Teams
 チームズと読むようです。パソコンに入っているwordやexcelと同じoffice365のアプリの一つで、officeのアカウントを持っていれば無料で使えるようです。(追記:愛知県が一括して登録しているそうです。)これを全校生徒に登録させて、学年、クラス、部活動などのチームごとでファイルの共有や出欠管理などを行っているようです。本校では先だって先生たちの仕事管理の観点で導入されていて、今後これを生徒にも活用の幅を広げていく予定なのだそう。
 このアプリのすごいところは、wordファイルを同時に複数人が開いて、同時に編集ができるという点です。生徒たちの学習支援やオンライン授業ではどのような可能性があるのかは、今後の研究課題だと言えます。
www.microsoft.com


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▼ 終わりに
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 今回はスタディサプリ研究から始まり、最後にはオンライン化について言及しました。私個人としては、スタディサプリが家庭学習の一助となり、学校へ登校しなくとも学校とつながれるという感覚を持つためのツールとなることを期待して力を入れています。来年度からは有料化され、スタディサプリを使用しなくなるのかもしれませんが、オフラインもオンラインも両方が違和感なく使えるようになるまでは、継続的に使っていきたいなと思います。スタサプ、チームズ含め、何か新しい情報が入ったら報告します。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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