♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【入試】試験官となって分かったこと

━━━━━━━━━━━
▼ 久々の投稿
━━━━━━━━━━━

 体調を崩して以来、土日の投稿が途切れていましたが、ようやく余裕が出てきたので、書くことにしました。現在公立高校入試の直前で、もしかしたら参考になる人も出てくるかもしれませんが、一般論に近い内容であることや、本校には面接試験がないことから、この時期に書くことを決めました。


━━━━━━━━━━━
▼ そもそも面接試験とは
━━━━━━━━━━━

 面接とは、受験生と教員が、質疑応答や意思確認、学校生活に対する意欲や適性、能力の確認を行うために実施されるものです。ここでは個人的な質問や本人の信条に関する質問についてはしないこととされていて、あまりにも細かすぎる質問はできません。


━━━━━━━━━━━
▼ 集団面接と個人面接
━━━━━━━━━━━
 
 面接は大きく分けて2つあります。集団面接と個人面接です。試験時間や人数によってどちらかを選択している印象を受けます。
 集団面接では、周囲の答えを受けて答えることになるため、その点の応用力が見られる場合は加点するように思います。例えば、5人の中で最も声が大きいだとか、最も具体的に将来が語れたかとか。観点はさまざまですが、周りと比べてという視点を持ちながら面接官を行うことはよくあります。
 個人面接では、野球でいうキャッチボールに近いイメージを持っています。こちらが求めた答えについて、どれだけ答えられるかで評価をつけるということです。例えば、中学時代に頑張ったことを聞いたら、「部活動」と一言で済ますのではなく、日々の練習のことや部員と協力して取り組んだことなど具体的にどのように頑張ったのかが相手に伝わるよう言えているかを確認します。その表現力だけでなく、少し突っ込んだ質問にもきちんと答えられるかで、この言葉がしっかりと腹落ちしたものであるかも確認します。


━━━━━━━━━━━
▼ こんな生徒が欲しい
━━━━━━━━━━━

 私が今まで面接した中では、AもBもCもつけたことがあります。ほとんどがBですが、中にはAをつけたくなる生徒がいます。
 簡単に言うと、こんな生徒が欲しいということです。例えば、クラスにその生徒がいることで、クラスを引っ張っていってくれて、良いクラスになりそうだとか、しっかりと面接練習の跡が見えて学校生活を頑張って取り組んでくれそうだとか。声の大きさ、発音の仕方、表情や所作だけでなく、答えた内容も含め、総合的に判断します。私は自信を持ってハキハキと答え、リーダーシップを感じる生徒にAをつける傾向にありますが、先生によっては、内容を重視する場合も、身だしなみや姿勢などに注目する場合もあって、何が正解というわけではないなと感じています。


━━━━━━━━━━━
▼ 来られたら困る
━━━━━━━━━━━

 反対にCをつける場合は、はっきり言って本校に入学してほしくない生徒です。具体的には、明らかに面接練習をしてこなかった生徒や、やる気が微塵も感じない生徒。身だしなみや態度など、入試に相応しくない雰囲気を持つ生徒へつける傾向にあります。緊張していて答えられない生徒は大丈夫かと言われる場合がありますが、その違いはこちらは分かります。プロですから。歩く時手足が同じになっている。不必要な声を出している。声が震えているなど、見たら分かるので、その部分を配慮して評価をつけています。ただし、その中で考えていないな、練習していないなと感じられれば、Cをつけざるを得ないと思いますが、あとで会議で皆さんに納得してもらうだけの酷さがない限りB評価になると思います。



━━━━━━━━━━━
▼ 少しだけ言うと…
━━━━━━━━━━━

 最後に、面接後の選抜作業について少しだけお話しします。各会場での面接結果が公平かどうかをその後の会議で確認します。特にAやCは数が少なく、入試結果に与える影響が大きいため、慎重に扱われます。いろんな先生方の話を聞いて素直に感じるのは、Aはいろんな生徒につけられる一方、Cは誰が面接してもそう判断せざるを得ないほど酷い内容の生徒につけられるのだということです。ここは中学校の指導にも疑問をもつ瞬間も数年前にあったため、生徒自身のせいとは言えないようにも思えます。
 今回は面接官の側で面接を語ってみました。面接試験のある生徒には頑張ってもらいたいものです。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。クリック応援も引き続きよろしくお願いします。
↓↓↓

にほんブログ村 教育ブログへ