♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【入学式後】保護者に向けての挨拶

改めまして、45回生学年主任となりました。本日は、ご入学おめでとうございます。高校生は、社会人の一歩手前だと言われる通り、さまざまな責任をもつこと、自覚ある行動が求められる場面が増えていきます。私からは、高校生活を始めるにあたり、これから3年間をかけて生徒へ伝えていくことや、保護者の皆様へお願いしたいことについて、お話いたします。

 初めに、学年目標です。私は「一人ひとりが応援される人になる」というスローガンを掲げました。この「応援される」という言葉には、「人としての魅力」をもつことが含まれています。

 私の大好きな人の1人に、お笑い芸人の出川哲朗さんがいます。出川さんは、英語があまりできない中でも、海外へ行ってカタコトの英語で、目的地にたどり着いていきます。出川さんが英語の能力がなくとも、到着できる一番の理由は、「自分の思いをあきらめずに伝え続けようとする気持ち」があることです。不器用で、1人では何ともならない人であっても、周りから「あの人を応援したい」「助けたい」と思ってもらえることが、今世の中で求められている力だと私は強く感じています。お子様自身はもちろんのこと、我々教員も「応援される人の良き手本になれるよう心がけ、何度も何度も話していき、お子様が「人としての魅力」を持って卒業することを目標としたいと思います。

 また、何といっても高校生活の最終目標は「進路実現」です。お子様の高い目標を達成するためには、我々教員と保護者の皆様が力を合わせていくことが必要不可欠です。
そこで、具体的にどのようなことに取り組んでいくのか。4点挙げて、お話しします。

1つ目は、基本的生活習慣を身につけることです。
挨拶をすること、身だしなみを整えること、遅刻しない、課題の提出期限を守るなどの時間を守ることなどの当たり前のことができるよう指導します。家を出る時間、帰る時間、食事の時間など今までとは違う生活リズムになるかと思います。皆様とともに、生徒のよい生活習慣作りのサポートができたらと思います。

2つ目は、よりよい自分になれるよう向上心を持つことです。
高校生ともなれば、自分から行動を起こしてほしいところですが、なかなか上手くいきません。まずは週末課題や授業の予習復習といった、学習面から自らの課題を捉えることから始めます。特に家庭学習の習慣は、大きな課題だと感じています。本校ではスタディサプリ、スタディサプリENGLISHを導入して、生徒たちがいつでもどこでもスマートフォンを使って学習できる環境を整えました。最低でも「学年+1時間」は家庭で学習することを目標とします。お子様がどれだけ頑張れているかを保護者の皆様も確認できる機能もありますので、我々教員からも、保護者の皆様からもお子様の頑張りを「応援」できたらと思います。

3つ目は、思いやりを持つことです。
 コロナ禍で、変に他人と距離を保とうという風潮があります。私の言う思いやりとは、「他人に気を遣いながら行動すること」ではなく、「他人がされて嬉しいと思うことを行動に移すこと」です。交通安全やSNSの使い方など、毎年のようにトラブルが起きています。無自覚に、優しさが足りない言動をしてしまうこともあるかもしれませんが、それに気づけるよう、学校と家庭が連携を図れたらと思います。

4つ目は忘れてしまいました。すみません。でもこうやって一生懸命話していると、応援してくださる方もたくさんいるし、失敗を恐れず挑戦することも大切だと思います。でも申し訳ありません。

 最後に、改めて保護者の皆様にお願いしたいことをお伝えします。
1つ目、家を早く出発させてください。
中学校と違い、距離が遠いというご家庭もあります。また、今まで乗らなかった自転車での登下校という場合もあります。「車での送迎」という形ではなく、生徒が一人前の大人として行動できるよう、家を早めに送り出し、交通安全に気をつけて登校できるようサポートをお願いします。遅くとも8:30には教室に着くようにお願いします。
2つ目、家で安心して過ごせるような環境を作ってください。
 学校で頑張れる生徒は、家で優しく見守り、励ましてくれる親の存在が大きいように思います。高校生とはいえ、まだまだ頼りたい時期でもあります。我々も手を尽くしますが、最後は親御さんの愛で包んであげてください。
3つ目、ぜひ弁当を持たせてください。
 給食がなくなり、食事が乱れがちとなります。コンビニや購買ばかりではなく、家で炊いたご飯や冷凍食品だけでよいので、作っていただくようお願いします。
4つ目、できないことよりもできたことを言ってあげてください。
 無条件に褒めてください、というつもりはありません。お子様がやる気を維持するためには、できたことに目を向け、言葉をかけることが大切です。もしできていないことばかりであれば、「あなたは必ずできる」と何度も応援してあげてください。私たちが信じれば必ず成長します。

「一人ひとりが応援される人になる」というスローガンのもと、3年間責任をもって育てていきたいと思います。これからどうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。


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