◯主任とはどういう立場か
●なぜ理想の「教師像」ではないのか?
二十代であれば、担任像さえ持っていれば問題なかったのですが、三十代となると、いよいよ◯◯主任の役が回ってきます。私自身、昨年生徒指導主事を経験したこともあり、クラス単位ではなく、学年学校単位で生徒たちを見る必要性を感じています。
●中高で学年主任の立ち位置は異なるのか?
この「生徒指導主事」という言葉は強烈なインパクトがあって、高校の先生方にお話しすると驚かれます。なぜなら、この主事になる方は管理職一歩手前の方が多いからです。一方で中学校では、二十代の方が初任校で主事を務めています。だから仕事内容も異なるし、立ち位置も当然変わります。今回は、学年主任に話題を絞って、中学校と高校ではどのように異なるかを考えていきたいと思います。
◯中学校の学年主任
●学年について全責任を負う
中学校で学年主任をされる方は、その学校の中でも経験が豊富で、高校に比べて発言力や生徒に対するアプローチが多いように思います。学年通信を毎月(月によっては2、3回)発行し、対外的に存在感を表すことはもちろんのこと、分掌主任が少ないことからさまざまな面で判断を迫られる立場にあります。
●分掌主任という概念
そんなことを言ったら、高校だって同じでは?と思われるかもしれませんが、微妙な違いがあります。先ほど言った分掌主任とは、仕事内容により分掌と呼ばれる組織があり、各組織の主任が学校全体へ提案していきます。中学校と高校で分掌の形になっているのは、生徒指導と生徒会(特別活動)だけであって、例えば、教務は教務主任が行う部分と、学年主任が学年教務担当と行う部分とがあります。生徒指導は分掌の形ですが、何か問題が起きた時には各学年で対応するため、高校のように生徒指導主事が出てくることが必須では無いのです。
◯高校の学年主任
●三十代の登竜門
各学校によって方針が異なりますが、私の知り合いの同世代の先生方が次々に、学年主任になっていることから、まずこの意味合いが強いと感じました。また、とある校長先生から聞いた話では、学年主任経験者を教育委員会事務職への推薦要件としているらしく、管理職の評価の高い人というイメージもあります。本当がどうかは分かりませんが。
●学年の方針を決めるが、分掌が中心となって動く
先述の通り、中学校に比べ高校の学年主任の仕事内容は少なく思います。学年で担当を振って仕事を進めていく形は中高に変わりはありませんが、学年を超えてその仕事内容を把握する分掌主任がいるため、学年主任が学年全ての仕事を理解していなくとも回っていくのです。
最たるものが、体育祭・文化祭です。主任が担任を受け持っていれば別ですが、そうでなければ学年種目がない限り深く関わることはありません。中学校の場合は必ず学年種目があり、学年合唱があり、それぞれの練習やリハーサルを学活の時間に行うため、深く関わらざるをえません。でも高校はそういう制限がないので、特に必要がなければ生徒会(特別活動部)担当が中心となって動き、少し距離を置いて見守るという立場になるのです。
◯学年主任とはどうあるべきか?
●担任として見た時に…
これは担任として接した時に「ありがたい」と感じた学年主任の気持ちです。それは、担任が指導しやすいように、やるべきことと、任せてもらえることを明確にすることです。やるべきことが全て決まっていると、担任の思いを伝えるゆとりはないし、逆に何も決められていなければ、学年でバラバラのことを行うことになります。そのさじ加減は経験しないと分からないのかもしれませんが、意識すべきことだと感じました。
また、常にいてくれるというのも大事だと思いました。直接的に関わらなかったとしても、職員室に戻れば待っていてくれる。そんな人ならば信頼できるなと感じました。
◯まとめ
今回は学年主任について考えてみました。自分にはまだ早いかもしれませんが、いずれ任命される仕事として、また担任として働く上でもその視点は忘れずに持っておこうと思います。
いつもありがとうございます。クリック応援も引き続きよろしくお願いします。
↓↓↓