♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【免許更新】選択必修⑥ 学習評価について

〇評価方法の変遷と基本概念
 指導過程では「教育目標」→「教育内容・教授行為・学習行為」→「評価」が一本化されることで明確な評価が可能になります。

相対評価絶対評価
 相対評価とは、集団の中での位置を明らかにするものです。これはその生徒がどれだけの学力を表すものではないので、単なる競争になる危険性があります。ただ、教師にとっての反省材料にはなります。
 全体評価は個人内評価といって、個人がどれだけ伸びたか?を評価する方法です。目標に準拠した評価ですから、最終的な到達度が明らかになります。

●形成的評価と総括的評価
 評価をさらに細分化すると、二つ登場します。例えば小テストや単元テストにあたる「形成的評価」や通知表の評定にあたる「総括的評価」です。(観点別評価についての言及もありましたが、ここでは割愛します。)


〇関心・意欲・態度をどう評価するか?
 かつて関心・意欲・態度は、授業内での挙手回数やノートでの頑張りなどが評価されていました。しかし、これは一面的であって、学んだ結果形成されるものとは言い切れません。そこで、新しく「主体的に学習に取り組む態度」と言葉を変え、評価の在り方への変更を求めました。
 そこでは、まとまった文を書く、リーフレットを作るということから、観察記録を書く、曲を演奏する、試合をするといったさまざまな表現方法に基づいたパフォーマンス評価がなされます。


〇まとめ
 最後の「主体的に学習に取り組む態度」は、現在道徳科で用いられている、個人の「意識の変容」をポートフォリオによって評価する形に近いのかなと想像しました。同じテーマについて学ぶたびに何度も書かせるという活動や、一つのテーマを言葉や音楽や絵によって表現するというのもとても有効的だと感じました。ただ、それをどう評価するのかは難しいですね。評価のための評価にならないよう工夫が必要なようです。