♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

【中高生向け】安心感をどう得るか

※1500字近くあります。

おはようございます。先日、廊下で前任校の生徒に会って、挨拶をされました。あの子たちにとっては、一緒に(生徒にとっては小学校、私にとっては高校から)中学校へ来て、一緒に高校にも来た"付き合い4年目"の稀有な存在なのです。すれ違ったあと「やっぱり知ってる先生に会うと安心するよね」という声が聞こえてきました。"安心感"これは人生で大事なことだし、受験生にとっては今一番欲しい感情だと思います。

 

仏教用語「安心」

「安心」とは、元々仏教では「あんじん」と読み、恐怖や不安から解放され、心安んじて生きていける境地を指します。この「恐怖や不安からの解放」は、それらを無くすることによって不安や苦しみを解消しようとするのでなく、その状況に身を置いたまま、その不安や苦しみを転換するという意味なのだそう。

つまり、現状を受け入れて、その状況の捉え方を変化させるということです。この不安というのは、多くが過去の行いに対するものです。例えば、今度の試験がうまくいくか不安だ、としたら「今日までに本番を想定して対策できていない」もしくは「今日までの頑張りは本当に対策になっているのか自信がない」ことを表しています。だから、こういう「うまくいっていない現状」を理解して、「今日から頑張ればうまくいく」という発想をもつようにすれば良いのです。

 

◯「根拠のない思い込み」と「演じる力」

そんなの無理では?そう思った人に発想のコツを教えます。演じるのです。根拠のない自信をもって、うまくいった自分を演じ続けるのです。私は周りから無理だと思われていた試験に合格した人間だと、何度も言い聞かせて毎日を過ごすのです。本当は自分が無理だと思っているに過ぎないので、自分が自分を信じることができれば、必ず実現するのです。

 

◯「私は採用されるに決まっている」という思い込み

私が教員採用試験を受けた時、根拠のない思い込みをもっていました。それは「この試験は合格不合格を決めるものではなく、順位を決めるものだ」ということです。言い換えれば「どんな失敗をしても受かる」と思ったのです。

二次試験2日目。まさに試験最終日に事件が起きました。集団討論で意見が飛んで真っ白になってしまったのです。他の7人に頑張れ!という無言の応援を受けながら、私はとうとう思い出せずに別の話で乗り切りました。この時、普通なら「終わったな」と思います。のちに成績開示をした時に、試験官の1人が「自信がないように見える」と書いていたのも、客観的な不合格の根拠です。でも、この時に私が抱いた気持ちは「これで受かったら、私は将来を有望視された人間だということだ」というようなニュアンスでした。(ここまで言葉にできていませんが、そういう気持ちだったということです。)

その後の個人面接は堂々と受け答えでき、無事合格したのです。ここまで自信をもつには、努力の数ではなく、どれだけ自分に「根拠のない思い込み」をさせられたかです。不安に思う度に何度も口に出し、何度も周りに言い、何度も書いてください。「私はどんなにうまくいかなかったとしても、最後の最後に合格する人間なのだ」と。そしてそういう人間を演じ続けるのです。

 

体重−0.7kg そろそろ前日比に切り替えようかなぁ。

体温35.5℃

 

参考資料

http://www.otani.ac.jp/yomu_page/b_yougo/nab3mq0000000r3b.html

大谷大学「安心」泉 惠機(いずみ しげき)(助教授 仏教と人権)