♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

『休校終了後の世界』

おはようございます。先が見えない状況の中で、いよいよオンラインでの教育が始まろうとしています。どうなるだろうと不安になっている人が多い中で大切にしてほしいのが、今までの教え子たちに教えてきたこと「先見」です。先見とは、「いつどんな事態に直面しても、これに対処できるように日ごろから備えておく」という意味です。(青少年赤十字ハンドブックより)まさに、今の状況にふさわしい言葉ですね。今日は、今私がどんな先見を行なっているか紹介します。

※ここの中には、確実に決まっていないことがいくつもありますので、勘違いして拡散しないように。デマは時として罪に問われることもあります。あくまで可能性としての「先見」です。

 

◯再開はいつか?

その答えは、「地域によって異なる」になるでしょう。接触8割減が言われていますが、達成できていません。平日の名古屋駅では-63.7%で、この数字だと2ヶ月経っても収束する可能性はありません。(参考値ですから鵜呑みにしてはいけませんが。)愛知県非常事態宣言(4/10)後に8割減っていたら5/10、7割なら6/10より後に収束します。だから、現時点で5月下旬の再開が言われていますが、あの生活が6月から戻ってくるという可能性はないとみています。

 

◯学校への登校方法

先述の通り、再開と言っても、いきなり元通りになることは考えにくいと思います。それは、感染拡大の可能性が残されているからです。だから、当面は公共交通機関を利用する生徒の数を減らす分散登下校の実施です。当然ですが、それによって朝や業後の補習も部活動もできません。3月の愛知県立学校のように部活動再開→学校再開という流れはまずないと思われます。

分散登校、短縮授業の後に通常授業が再開されますが、再び感染拡大が起きる可能性も否めません。これで休校になることだってあるので、オンラインで学習するという意識は今から持っておいて間違いないと思います。そのような状況なら、中学校を卒業したら高校で、高校を卒業したら大学専門学校でオンライン授業が継続されますからね。

 

◯このままオンラインが続くの?

そんなことはありません。普通に登校できるようになる状況として考えられるのは、新型コロナウイルスの流行が終わった時だけでなく、ワクチンが完成した時もあるからです。

専門家によると、ワクチンの完成は早くて今年の秋、来年春やそれ以降になる可能性も十分あるということです。流行が続いて、ワクチンも完成しなくて、どうしたら良いのかという悲観的な状況もありますが、ここは世界の技術者の力を信じて待ちましょう。

 

◯受験はどうなるの?

まずはこの記事を読んでください。

文科相「状況に見あった受験態勢を」新型コロナウイルス

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20200403/amp/k10012365881000.html%3Fusqp%3Dmq331AQRKAGYAY3er_qUou_F1wGwASA%253D

文科相がこんな発言をされていますから、各学校、各県では対応を考えている所だと思います。受験が平等な環境の中で行われるべきだと言われますが、どうすれば良いのかが誰にも分かっていない状況です。

高校生の皆さんにとっては、大学共通テストについて散々振り回されてきたと思うし、中学校の皆さんについてもいきなり受験方法が変わるというのは考えづらいので、予定通り実施されると考えて良いと思います。もし変更になるとしても時期がズレることはあるかもしれませんが、受験後の日程を考えると時期変更の可能性もほぼないと思います。

※ちなみに大学共通テストについて検索すると、「大学共通テスト 中止」という検索履歴が出てきますが、これはコロナウイルスとは全く関係ありません。

ただし、先見という視点では受験方法そのものの変更も考えておかなければなりません。最後に諸外国の受験制度を紹介します。

 

◯海外の大学入試

アメリカの場合

「SAT」や「ACT」という共通テストを実施しています。「SAT」や「ACT」は年に6〜7回も行われ、何度も受験することが可能だそう。

 

●ドイツの場合

ドイツでは、大学に入学するために「アビトゥーア」という資格が必要です。大学進学を目指す「ギムナジウム」という9年制の学校に入ってアビトゥーア試験を受けます。試験は1年に1度行われ、最大で2回までしか受けられないというものです。

他にも色々書いてありましたが、参考になりそうになかったのでやめます。見たい方は参考文献をご覧ください。

 

◯結論

学校が6月から再開しても、分散登校など元通りの生活になることはない。もし再開しても再び休校になることもあるため、オンライン環境に慣れておくこと。と言っても環境が得られない人は、まずはできることをきちんと行うことを心がけてください。

最後に、この状況下なので夏の大会も、文化祭も、修学旅行も、覚悟はしておいた方が良いかもしれません。したくはないですが。

 

◯参考文献

[議論]新型コロナ対策「接触8割減」、あなたは実現できている?

https://business.nikkei.com/atcl/forum/19/00026/042300015/

 

接触制限 なぜ「6割」でも「7割」でもなく「8割」なのか

https://www.news-postseven.com/archives/20200421_1557163.html/3

 

緊急事態宣言解除はいつになる?専門家は「感染が夏に下がっても10~11月に第2波が来る」

https://www.j-cast.com/tv/2020/04/20384570.html?p=all

 

新型コロナウイルス感染症に対応した臨時休業の実施に関するガイドライン (令和2年4月17日改訂版)

https://www.mext.go.jp/content/20200417-mxt_kouhou01-000006156_1.pdf

 

新型コロナ、ワクチンはいつできるのか?

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/041400234/?ST=m_news

 

日本と全然違う! 海外の大学入試ってどんなシステムのものがあるの?

https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/22444