♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する

行列のできる法律相談所クイズヘキサゴンなど、数々の番組で司会をされていた島田紳助さんの本です。

紳助さんの"感覚"を"経営哲学"として再編集したような内容で、良くも悪くも芸能人らしいものだと感じました。

自分が一番印象深かったのは、ラーメン屋さんをオープンさせる時に、麺とスープと具を3つ全く別の店から持ってきて掛け合わせるというとんでもない発想からラーメン作りを始めていったという話です。誰もが好きな人、好きな食べ物があると、あんな風になりたいとか、あんな風に作りたいと思って、今あるものを目標にしてしまいがちです。でも、その人をゴールにしてしまったら、その人を超えることはできないのです。

紳助さんの言葉を借りれば「単純なコピーは絶対にオリジナルを超えることはできない」です。

もう一つだけ紹介させてください。それは寿司屋(本文は鮨屋)の話です。その寿司屋の職人の腕はよく、ネタもいいし、値段もリーズナブルでした。でも常連になって「今日はこんなネタがあるんですけど」というのがたまに出てきたのが、日に日に増えていって、その分勘定が高くなってしまったということがあったのだそう。お店の人が「こいつは単価の高いものでも文句を言わずに食べてくれるだろう」という気持ちがあったかは分かりませんが、お客さんとして紳助さんが思ってしまったことで、お店に行かなくなってしまったのだそう。

タイトルの「オバチャン」もそうですが、どんな店も今は、安いから、たくさん食べられるから、という理由ではなく、安くたくさん振る舞ってくれる"亭主の気持ち"が嬉しいからという気持ちで常連になるという話は、飲食店に関わらず大切な発想なのだと感じました。