♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

中学校の先生として本音を語ります

こんばんは。この文章は1400字近くありますので、面倒なら読まないでください。

 

このブログは生徒も見ているので、仕事の闇の部分はあまり語るべきではないと思いますが、インターネットで何でも出てくる時代で、隠しても意味がないし、高校の教員で出向している身として、しっかりと今感じていることを記録しておくべきだと考え、書くに至りました。

3月2日から休校措置が取られ、色んな仕事が勤務時間内でできる環境に変化しました。私の場合、毎日黒板へメッセージを書き、教室掃除をしていたので、遅くとも6:30には出勤していたのが、最近は7:50に出勤しています。勤務開始は8:15なので問題はありません。他の多くの先生方も、昇降口が開門する7:45前には出勤し、生徒たちを出迎えていました。

そこから授業以外の時間は、生徒が書いた生活のあゆみという日記を読んで記入したり、家庭学習をチェックしたりして、何か違和感を覚えたら放課に話しかけに行きます。今はその手間がなくなった分、教材研究をしたり、やっぱり本人と話したくて電話連絡を行なったりしています。(もちろん元気かどうか電話連絡しなさいと言われているからというのもありますけどね。)

この3学期という時期は授業、部活動、行事と同時進行で、来年度の準備を行います。年度末へ向けて通知表を作ります。そして、法律で定められた生徒指導要録というものを作ります。これらの仕事は、いつもなら部活動が終わってから作っているものですが、今は朝から作っています。そして勤務終了である16:45には終えて学校を出ています。その働き方であっても、もうそろそろ終わりそうです。

これだけ書くと、やっぱり先生は仕事量が多いとか、こんな仕事に就きたい人なんているのかと思うかもしれませんが、私はそうは思いません。確かに普段の仕事量は多いし、今の働き方を1年間通してできれば、こんなに幸せなことはないのかもしれません。ただ、日々の生活に張り合いがないのです。毎日、誰かの生き生きとした顔だったり、死にかけの顔だったり、鬼のような怒った顔だったり、くしゃくしゃの顔にして泣きまくる顔だったりを見ていたいのだと思うのです。中学校の先生はそういう感覚をもって、生徒と接するのが楽しくてやっているのだと今とても感じます。

高校の先生だってその気持ちに大きな違いはありませんが、私の場合、どちらかというと距離を置いて、生徒よりも教材が近くにあると安心するような感覚を抱くのです。だから生徒がいなくとも、入試問題を解いて、これを彼らにどう教えようかとか、どう説明したら面白いかということをずっと考えていられると思うのです。(生徒のことを考えている点では一緒ですが、ちょっと違うんですよね。)

中学校の先生になって、教材よりもその生徒自身のことが気になるようになったのは、きっとこの環境では必要だからだし、それがこの仕事の魅力だと感じているからなのだと思います。

そろそろ通知表を渡す機会をいつにするのかが決まってきて、直接生徒たちと会えると思うと、少し楽しみな気持ちと、それによってたくさんの時間が取られる面倒くささとが入り交じった不思議な感覚に襲われることでしょう。でもこれが「先生」という仕事を選んだ運命であり、使命なのかなと思います。