運動部について

今回読んだ本は『運動部活動の教育学入門 歴史とのダイアローグ』著:神谷拓 です。例によって、教頭先生の推薦図書です。

この著書では、部活動は必須クラブが形を変えたものという歴史的な背景と、部活動が目的とするものは何かが書かれていました。もともと、この活動は「自主的かつ主体的に取り組むものであり、全員が参加できるもの」とされていました。そのため、どれだけ強いかを確かめることに重きを置かず、中高生の全国大会も禁止されていました。しかし、海外での大会、特にオリンピックでの惨敗を機に、早くからのエリート養成が求められ、勝利至上主義を良しとする考えが広まってきたと言います。

昨今、中高生たちの活躍がテレビで頻繁に報道されていますが、それは幼い頃から全国の場で戦ってきた賜物であって、世界の場でも堂々と戦う姿を見ると、この勝利至上主義は全てが間違っているとは思いません。けれども、一般の中高生にあてはめるとどうでしょうか。1年生のうちから実力を認められて、腕を磨く生徒もいれば、せっかく部活動に入ったのに試合に出られず引退を迎える生徒もいるはずです。これではやる気も削がれるし、そもそもの「全員参加」が蔑ろになっています。ここが問題なのだと著者は言います。

私はこの本を読んで、やはり勝利至上主義に走らず、自分たちに足りない考え方は何か、力は何かをしっかり考えさせて自分たちで行動させる仕組み作りが必要だと感じました。特に私が今指導するソフトボールは、俺についてこい、言う通りにやれば上手くなると考えている指導者が多いように思います。だからこそ私は上からものを言うことなく(言おうと思っても言えませんが)、生徒たちが自分たちで決定できるよう、マネージャーのような立場で部を運営したいと考えます。

最後に、ある方からの一言です。「あなたはソフトボール『を』教えるの?ソフトボール『で』教えるの?」私がやりたいことは、どうやら後者のようです。