♯黒板エッセイ

高等学校の先生になった人が最初に読むべきこと

生徒へのメッセージと出版予定の書籍原稿をアップしています。出版社は決まっていません。教員12年目

人のため、自分のため

自分のために生きてきた自分が、本気で人のために生きようと決意したのは社会人2年目のこと。当時の上司が全国大会の実行委員長として働く姿を見てからでした。

全国大会では内田樹さんが記念講演をされました。その話をされている時、記念講演を聞かずに働く先生方がいることをその方は分かっていました。何とかしたいという想いから、許可を取って音源をCDに焼き、事務局の先生方全員に配ったのです。一番下っ端でじっくり講演を聞いていた私に対してもです。この瞬間、私もこうなるべきだと熱い想いが湧き上がって来ました。人のために働くことの素晴らしさを感じました。

ただ、現実は甘くありませんでした。色んな人のことを考えて行動するということは、人よりも多く働き、人の嫌がる仕事も積極的にするということです。だから、時々自分は何のために生きているのだろうと疑問を抱くことさえありました。人のために生きることは、自分を犠牲に生きることなのではないか。この先の答えは実は見つかっていません。それはきっと、これからいろんなことに挑戦していくことで見つかるのだと思います。