コミュニケーション

コミュニケーション力の向上が叫ばれる昨今において、学校現場では何ができるのかという問題に直面している。
しかしながら、そのコミュニケーションに対する認識はバラバラで定かではない。問題は取り上げるコンテンツにあるのか、それとも滑舌やイントネーションといった話し方にあるのか、といった具合である。そこで今回は、コミュニケーションについて言及したい。
3年前、哲学研究者内田樹氏の講演を聞く機会があった。その中で内田氏はコミュニケーションについて「意思の疎通ができなくなったときに、その危機的状況から脱出する能力」として扱っている。例えば、自分の意図が伝わらない時に、同じ言葉を繰り返すことはせず、手を替え品を替え、様々な方法で伝えようとする。これこそがコミュニケーション能力だというのである。
私もこの意見には賛同する。自分の思いが伝わらないとすぐに諦めて、あいつはダメだとか、理解しようとしていないなどと人のせいにする人が多いと感じるからだ。大切なことは、相手が受け取れるように工夫をすること。言い換えれば、どんな方法でもブレずに自分の思い、考えを伝えられるよう常に自己研鑽を積んでいかなければならないということであろう。
相手のことを考えて、話す内容を考える。しかも、相手の興味を引いたり注目を集めたりする方法は何かも考える。そんな発想ができるよう、我々は常に生徒たちに「ニーズ」を意識させた生活を営ませる責任があると考える。私もまた、その「ニーズ」を正確に捉え、的確な判断ができるよう、努力を続けていきたい。